2012年10月05日
いつもありがとうございます。
山形県鶴岡市の畑田鐵工所です。
長くて暑かった夏も、10月に入ってさすがに過ぎ去った感があります。今年の9月の北日本は、気象庁が観測を開始して以来の110年間で一番暑かったとのこと(平均気温の平年比は、なんと+3.7度だったそうです)。どおりで毎日、いつまで経っても暑いと思いました。
ようやく涼しくなってホッとすると同時に、朝夕の冷え込みなどから体調を崩しがちですので、健康管理には気を付けて日々を過ごしたいものです。
さて、猛暑だったからという訳ではありませんが、前回の投稿からずいぶんと間が空いてしまった当ブログですが、遅い秋の訪れとともに本格再開したいと思います。
さて、以前も少しお知らせいたしましたが、弊社では今年の4月から、「1人・1月・1改善提案活動」を開始いたしました。現状の「作業環境」「作業方法」に関する不具合や非効率、危険な所などを社員一人ひとりが見つけ、その改善策を提案する制度で、名前のとおり社員1人が月1件の提案をすることを目標に取り組んでおります。
開始以来、続々と改善提案が寄せられ、そのほとんどが「採用」となっています。今すぐ出来る改善案はもちろん即座に実行しておりますが、しかし、中にはやはりまとまった時間と人手が必要というものも多々あります。その多くが、いわゆる「整理・整頓・清掃」の3S活動に属するもので、特に全社的な「整理・整頓」は、日々の通常業務の間に行うことはなかなか難しいのが実情でした。
一方、以前からお知らせしているとおり弊社ではISO9001の認証取得に取り組んでおります。
そこで作成した「品質マニュアル」の中に「当社の製品の適合性を確保するために、さらには、従業員の意欲や満足度及び作業効率を高めるために、作業環境を整え向上する」という一文を設け、その具体的な内容として「工場、事務所の5S(整理、整頓、清掃、清潔、躾)」という項目を定めました。また、「文書・記録の管理保存」「材料・製品・顧客支給品等の適切な識別表示・保存」などもISO9001では厳しく要求されています。
まさに「ISO9001・品質マネジメントシステムの確立」と「3S活動」と「改善提案活動」は三位一体で取り組むべきもので、どれも先送りすることはできません。
(※品質マニュアル上では世間一般で使われている「5S」という表現を使っていますが、弊社では特に重要な最初の3項目だけに焦点を絞った「3S」という言葉を通常使用しております)
と、いうわけで、遅ればせながら今年の6月より、お客様が休みであることが多い土曜日の何日かを「3Sの日」と定め、その日は全社で終日、通常業務を停止して、全員で3S活動に取り組む日としてまいりました。6月16日からスタートして、先週土曜の9月29日で4回目となりました。
以下、9月29日の「3S活動の日」の様子を、ほんの一部ですが紹介いたします。
最初に、弊社が「3S活動」のお手本とする「枚岡合金工具(株) 代表取締役会長 古芝保治氏」のDVDを全社員で見て勉強しました。古芝会長率いる枚岡合金工具(株)様の「3S活動」の徹底ぶりに、弊社も少しでも近付きたいと思っております。
中二階、治具置場の錆びた手すりを黄色く塗装しています。
社員の改善提案を採用しました。
工場内が明るくなり、また手すりも目立つようになって安全になりました。
雑然としていた金型置場を整理整頓しました。
棚を明るく綺麗に塗装しました。
識別表示のための表示札の作成中。
この後、プリントアウトしてラミネート加工します。
たまった残材や不要な金属製の棚も思い切って処分します。
「3S活動」で一番重要で、一番最初にやらなくてはならないのが、いるものといらないものを分けて、いらないものを処分する「整理」だと言われます。 しかし、一番実行が大変なのも「整理」です。
6月16日・第1回目の3S活動の日では、「最初の思い切りが肝心」という社長の固い決意の元、工場中にたまっていた残材や端材、使わなくなった金型・治具、ゴミ、書類、そして「使用できるが長期間使用していない材料や備品(赤札作戦で選別)」を、徹底的に整理しました。工場内だけでなく、事務所の棚の中、机の引き出しの中、休憩室脇の物置スペース、自販機回りなども同様。朝から晩まで、途切れることなく不要品の搬出は続き、何台もの大型トラックで運んでいってもらいました。結果、かなりのモノを処分し、会社の中がスッキリしました。”会社版デトックス”といったところでしょうか。
新しく作ったワイヤー置場です。
同じく、清掃用具置場。
上記の棚やワイヤー置場もそうですが、鉄工所の強みはこういう設備を自分たちで作れることです。
他にも台車や各種ケース、表示用看板など、自分たちで作れるものは自分たちで作っています。
また、画像はありませんが、床の通路を塗装しなおしたり、機械のレイアウトを変更したりしておりますので、以前とくらべて工場・事務所の中がだいぶ変わってきました。まだまだ道のりは遠いですが、今後も、積極的に3S活動を続け、お客様にご満足頂ける製品を生み出すにふさわしい作業環境を築き、そして維持してまいりたいと思いますので、ご指導のほどよろしくお願いいたします。